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しばらく、休日も仕事がらみで動いていたせいで自転車に乗って何処へも出掛けられずにいた。ドンにはすまないと思いつつも気にはなっていた。ラジオで『サマーランド』という遊園地に紫陽花の名所があり、あじさい祭りの夜にはライトアップもあるという情報を仕入れたので、この際、時間がなければ夜にでも出掛けようかと思っていたのだが、休みに遊べないことが小僧にとってかなりのストレスになっていたのでついに爆発し、すべての予定を放り出して出掛けてしまうことにした。
自転車に乗るのも6月上旬以来で、スタート時は感覚的にどこか違和感さえ覚えたが、すぐに感覚を取り戻し「やっぱり自転車はいいよなぁ~!!自転車は気持ちいいなぁ~!!」と、ドン以上に無邪気に小僧が喜んでいた。
天気は梅雨の最中ということもあって、雨こそ降っていなかったが、相変わらずどんよりとした空模様である。
『サマーランド』は小僧が幼稚園の時の遠足で行った記憶がかすかに残っているだけで、その後は縁遠い場所となっていた。少し道に迷いながらもなんとかたどり着き、入園料500円を支払って入園(あじさい園のみ)する。

「あっ、アジサイだ!!きれいな形だねぇー!!」
早速、紫陽花の花が目に飛び込んでくるが、「ん?」と思うほどに数は少ない。「せっかく来たのにこんなもんなのかなぁ・・・?」という疑問が脳裏をかすめるが、そのまま順路に従って前進する。

「小僧、アジサイいっぱい咲いてるよ!!」
先に進むにつれ、紫陽花の花が増えてきた。6月のはじめに行った『としまえん』より、時間がたっているぶん、開花した花も多くなっているようだった。

「花びらのピンクがきれいだねぇ!!」

「へへへ・・・アジサイにかこまれちゃった!!」

「アジサイの道だね!!」山の斜面にそって咲き乱れる紫陽花の花々を見るために「ひーこら」言いつつ山登りのような道を登らねばならなかった。

「アジサイのお花は大っきいねぇ!!」

珍しくドン抜きで撮影した写真

「これもアジサイ?かわった形だね」
順路をどんどん登っていくと、視界が開け、目の前には紫陽花畑かと思うような景色が広がっていた。

「おぉ!!すっげぇー!!」「ぎゃぁ~!!カリフラワーみたい!!」
説明書きによれば、ここは『アナベルの雪山』という名称がつけられ、北米産アジサイの仲間の花ということだ。このあじさい園の一番の見所のようだ。山の斜面、いっぱいに紫陽花の花が咲き乱れる光景は圧巻である。

「アジサイにもいろいろな色があるんだね」

「これもアジサイ?」説明書きはなかったが、プレートには「八重カシワバ」と書かれていた。

「アジサイがいーっぱい!!」

「ピンクのアジサイだ!!」

「アジサイも雨が降って喜んでるかなぁ?」今日は曇りの予報だったのだが、この時、パラパラと小粒の雨が降り始めていた。

「小僧!!こっちもアジサイのお花がいっぱい咲いてるよ!!」

「でんでん虫はどこかにかくれているのかなぁ?」
一通り順路を一周し、お腹も空いたので、あじさい茶屋という出店でおやつを食べることにする。

海苔を巻いた団子にドンが大喜び。「これおいしい!!」
一方のお好み焼きは「お好み焼き」の名で売られていたが、ニラが入っていたり、少し辛味がきいていたりで、韓国風お好み焼き(チヂミ?)だった。これはこれで美味しかったけど。
お腹も膨れて『サマーランド』を後にした。帰り道の途中で雨に降られたりもしたが、それでも遊ぶことが出来ずにいた休日よりもはるかに充足感のある休日だった。「しばらく休みがないから、すまないけど、遊びには行けないからな」と言われていたドンも、予想外のお出掛けに満足だったようだった。